Photo Gallery / 彼女の肖像~杏子痕

数年前杏子は性犯罪被害者となり深刻なPTSDを蒙った。日々襲い来るパニックやフラッシュバック、解離といった症状は、他人との関わりを不自由にさせるほど、深刻だった。
そんな病のせいで仕事をやめざるを得なくなり、生活がままならなくなってゆく最中で私たちは出会った。

出会ってすぐ、彼女が進行性大腸癌であることが分かり手術を余儀なくされる。
しかもその術後の検査によって、難病・サルコイドーシスであることが分かった。五年後の生存率はたったの5パーセント。

一体幾つ災難が降ってきたら止むのだろう。
まるで嘘みたいな現実。一体何を信じたらいいのか。
こんな中、生きている意味って本当にあるんだろうか。
幾度、もうさっさと死んでしまおうと思ったことだろう。こんなことならさっさと死んで楽になりたいと何度願ったことだろう。
それでも。

杏子は生きることを選択した。生きて生きて生きて、生き切ることを選んだ。

そんな杏子と私の、出会ってから三年という月日を写真で追った。時に死に片足を突っ込み、時に生を両腕に抱く彼女の姿を、写真という術で綴った。
そうした作品群を前に、あなたは何を見、感じてくれるだろう。

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