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Photo Gallery / 腔 ana
この腔シリーズが、私がカメラを持って初めて自分から作品として撮った写真といっていい。
その頃私は、己の身体がまるで他人のそれのようにしか感じられなかった。だから鏡を通して鏡の中の己の身体をフィルムに刻んでみた。身体も何も他人事であったが、他人事だろうと何だろうとそれでもここに厳然と存在するのが肉体なのだよと、写真は教えてくれた。おまえがどう屁理屈をこねようと、おまえの身体は間違いなくおまえの身体なのだよ、と。
私がモノクロ写真に傾倒するきっかけのひとつにも、なった。
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